IPCL手術の流れ

IPCL 手術前の準備

手術前検査

IPCL手術を受ける前に、眼科医による詳細な検査が行われます。以下の項目を通じて、手術の適応かどうかを判断します。

IPCLレンズの作成

オーダーメイドのIPCLレンズがあなた専用に設計されます。

手術前の注意点

担当医が、手術の各ステップと期待される効果・起こりうるリスクを詳しく説明し、コンタクトレンズの装用を控えるなどの術前指示も伝えます。

使用中止の目安 :

  • ソフトコンタクトレンズ:手術の1週間前まで
  • ハードコンタクトレンズ:手術の4週間前まで

IPCL 手術当日のながれ

IPCL手術は角膜を削らずに行えるため、眼の構造をほぼそのまま保つことができるのが大きな特長です。
片目あたりの手術時間は約20〜30分と短く、痛みも少ない処置です。
点眼による局所麻酔を用いるため、手術中も快適にお過ごしいただけます。

STEP01

点眼麻酔で瞳孔を広げる

STEP02

角膜に小さな切開(約2.4mm)を入れ、あなた専用のIPCLレンズを挿入

STEP03

レンズを虹彩の後ろ・水晶体の前に丁寧に配置、最適な位置になるよう微調整します

STEP04

瞳孔を小さくする目薬を点眼、
手術終了。角膜の切開は縫合せず自然に閉じるため、抜糸も不要

IPCL 術後の回復とケア

術後すぐに視力の改善を感じられる方もいますが、1〜2日はややぼやけた感じが残ることもあります。
回復をサポートするために、以下のケアが大切になります。

点眼薬の使用 医師から処方された点眼薬を指示通り使用してください。
目をこすらない 感染やズレの原因になるため避けてください。
PCやスマホの使用・
激しい運動の制限
数日間はパソコンやスマホの長時間使用や激しい運動を控えてください。
術後の定期検診 指定された日に必ず来院し、レンズの位置と回復状態を確認しましょう。

重要な安全情報

IPCLの挿入手術は、専用講習を修了した眼科医によって行われる、安全かつ有効性の高い手術です。
近視、遠視、乱視などの屈折異常の矯正に適しており、眼鏡やコンタクトレンズを使用せずに遠方視力の改善が期待できます。特定のモデルでは、老眼(近くの見えづらさ)の改善にも対応しています。

ただし、IPCL挿入は外科的処置であるため、副作用や重篤なリスクが伴う可能性があります。主な副作用およびリスク、その他の安全性情報については「IPCLの安全性について」をご確認ください。また、詳細な情報については、必ず担当の眼科医にご相談ください。

手術を検討する前に、担当医が目の検査を行い、IPCLが適しているかを確認します。また、IPCL手術の利点およびリスクについても事前に十分な説明が行われます。担当医から十分な説明を受けたうえで、ご自身が納得して手術を受けるかどうかをご判断いただけます。

なお、すべてのIPCLモデルは欧州CEマークを取得しており、世界各国で規制当局による承認を受けています。日本国内では、近視および乱視の矯正用IPCLモデルがPMDA(医薬品医療機器総合機構)の承認を受けていますが、遠視または老視矯正用のモデルは日本では承認されていません。

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